Examples
動画マニュアル
TogoDX/human を使ってヒトのデータベースを統合的に探索、俯瞰、抽出する
Case 1: 肺でタンパク質として発現が確認され、細胞膜表面に局在し、タンパク質立体構造が明らかになっており、対応する医薬品が開発されているヒトのタンパク質の一覧を取得する
検索方法の組み合わせ
- Select target dataset
UniProt
- Add filters
Protein
/Tissues w/expression reported
/Lung
Protein
/Cellular component
/cellular anatomical entity
/membrane
/plasma membrane
Structure
/Structure data existence
/Proteins with structure data
Interaction
/ChEMBL assay existence
/Conf-score 9: Direct single protein target assigned
- この検索条件の再現
検索条件の解説
Protein
/Tissues w/expression reported
では、タンパク質配列が解析されたクローンが単離された組織を検索できます。Protein
/Cellular component
では、ヒトの各タンパク質にUniProtが根拠情報とともに付与したGeneOntology(GO)のCellular component (細胞内局在)カテゴリに由来する機能アノテーション(GO term)を検索できます。Structure
/Structure data existence
では、UniProtの各エントリーに付与されている、PDBにおけるタンパク質立体構造データの有無を区別して検索できます。同じタンパク質でも異なる条件で立体構造を取得されている場合があります。Interaction
/ChEMBL assay existence
では、UniProtの各エントリーに付与されている、タンパク質と化合物の直接の相互作用を検出する方法(ChEMBL assay)の有無、種類を区別して検索できます。
結果とその考察・その後考えられる展開
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のタンパク質(UniProt)の一覧が得られました。- 肺でタンパク質として発現が確認され、細胞膜表面に局在し、タンパク質立体構造が明らかになっており、対応する医薬品が開発されているヒトのタンパク質
- このリスト中には、ACE2(Angiotensin-converting enzyme 2)も含まれています。
- ACE2は、COVID-19の発病原因となるSARS-CoV-2ウイルスのウイルス受容体であり、SARS-CoV-2ウイルスのACE2への結合親和性が大きいため、COVID-19の高い感染力の土台となっている可能性があります。
- SARS-CoV-2ウイルスはACE2を標的とすることが知られていますが、今回の検索方法の組み合わせで共起した他のタンパク質との関連性を調べるきっかけになります。
- また、将来、異なるウイルスによる呼吸器系の疾患が流行した場合に、ACE2以外のタンパク質がそのウイルスの標的候補として検討できる可能性があります。
- このリスト中には、ACE2(Angiotensin-converting enzyme 2)も含まれています。
- 検索結果のリストをさらに評価するために、
Map attributes
機能を使って他の属性での分布を見ることができます。